TX修了 富田紀子さんがドイツのアーティスト・イン・レジデンスプログラムAkademie Schloss Solitudeで開催されたオープンスタジオに出品

多摩美術大学テキスタイルデザイン専攻修了の富田紀子さんが、ドイツのアーティスト・イン・レジデンスプログラム Akademie Schloss Solitude で開催されたオープンスタジオ「Open Solitude」に出品しました。

富田さんは前回6月のOpen Solitudeで発表した”Eternal Textiles: Patterns are Alive”の完全版と、更に現在制作中の作品”Spelling Patterns: Weaving in Disappearing Languages”「綴りのパターン:  消えゆく言語を織る」”を公開しました。

本作品は、アメリカの言語学者ダニエル・エヴェレット著『眠るな、蛇がいる:アマゾンのジャングルの生活と言語』(注・日本語タイトル「ピダハン — 「言語本能」を超える文化と世界観」)の日本語訳とドイツ語訳を引用し、日本語を経糸、ドイツ語を緯糸として言葉で構成された”テキスタイル”を制作するというものです。
この本は、少数民族の言語であり消滅の過程にあるピダハン語について書かれたものですが、ドイツ語においてもFraktur文字(フォント)の使用が失われつつあります。
テキスタイルは主に経糸と緯糸で構成されますが、言語の書式として日本語は縦書き、ドイツ語は横書きを前提として、全く異なる生活環境で使われているこれら二つの「消滅しつつある言語」を組み合わせることで、新たな”パターン”を生み出す試みでもあります。

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夏と冬の年2回開催されるOpen Solitudeでは、アカデミーとフェローは来場者と最新プロジェクトを共有し、個人的かつ芸術的な出会いの場を創出します。当日はアカデミーの2つの建物の3フロアに広がるオープンスタジオが探求、考察、そして想像力の共有の場として開放されます。

今回は、20カ国以上から集まった30名の学際的なアーティストと科学者が、それぞれの生活と制作の場であるスタジオを公開しインスタレーション、パフォーマンス、コンサート、朗読会など、多彩なプログラムを共同で発表しました。

Open Solitude
https://www.akademie-solitude.de/en/event/open-solitude-im-november-2025/

日時: 2025年11月29日(土) 14時より
公開時間: 14:00 〜 22:00
場所: Akademie Schloss Solitude (シュツットガルト、ドイツ)
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