Svenskt Tenn ”Ten Textile Talents” 参加報告書

多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻4年生の宇都宮琴音さんと、大学院テキスタイルデザイン研究領域2年生の鵜戸春花さんが、スウェーデンのSvenskt Tennというインテリアファブリクスブランドが主催する”Ten Textile Talents” に参加しました。

参加報告書が届きましたので、ご紹介します。

 

テキスタイルデザイン専攻4年 宇都宮琴音さん

The Story of Flowers

Svenskt Tennの展示Ten Textile Talentsで私は、The Story of Flowersというパターンデザインを制作しました。

Josef Frankのデザインの中から、“Mirakel”という植物模様を参考に、デザインを考えました。

Josef Frankのパターンデザインには植物模様が多くありますが、中でも“Mirakel”という作品は、模様の中の花々が宇宙にいて、何か会話をしているように見えたので、私にとって1番印象的な作品になりました。

まずデザインを考えるために、身近にある植物の観察から始めました。

そして、ある時花びらを観察していると、沢山の点々模様を発見しました。

それはまるで花の中にある、宇宙を見つけたような感覚でした。Josef Frank

もまた同じことを思って“Mirakel”という作品を作ったのではないかと思いました。

そこから、私は、花と宇宙の物語をテーマに制作していきました。

 

また、今回の展示は、様々な国籍の学生が参加をするので、日本人としての意識も少しデザインに取り入れました。

日本の国旗の日の丸は、太陽の意味もある為、花と宇宙の物語の中に日の丸を描きました。

それ以外で、あまり日本らしさなどは意識していなかったのですが、実際に展示会場に訪れた時に、スウェーデン人の方々に日本らしさを感じる。と言われたので、少し驚きました。

今回初めて、海外の展示に参加させて頂き、日本人として自分の作品を通して、世界と繋がれたような気持ちになれました。

 

宇都宮琴音

 

スウェーデン旅行記

私は、ヨーロッパの芸術やデザインの文化に興味があり、春休みを使って、毎年様々な国へ訪れていました。

スウェーデンにはその旅の中で1度訪れたことがあり、水に囲まれた美しい街並みや、デザインの文化に感銘を受けて、移住国候補にしていました。

そのため、今回また訪れることができて、スウェーデンには何か縁があるように感じました。

今回、Svenskt Tenn の展示のために訪れたこともあり、スウェーデンのインテリアに沢山出会うことができました。そこから、スウェーデン人の生活スタイルも学べました。展示は、毎年2月に開催されている北欧最大の家具の祭典Stockholm Furniture and Light Fairの時期に合わせていたので、体が凍りつく寒さの中、旅は始まりました。

街には、大きな毛皮のコートを着た老人の方が沢山いて、まるで動物が街を歩いているみたいでした。その時自分が異国にいることを実感しました。街の建物の窓は、どれもとても大きくて、カーテンもしていないので、中にいる人とたまに目が合います。それは、太陽の光が貴重なため、より多く光を取り入れられるようにそうなっているのだそうです。とても寒く、暗い冬を明るく過ごすために、家の中のインテリアがとても重要な役割を持っているのだと思いました。

Stockholm Furniture and Light Fairでは、沢山のモダンなデザインの家具の展示を拝見することができました。日本の家具は、落ち着いたデザインや、安らぎを感じられるようなものが好まれていると思いますが、Furniture Fairで見た展示は斬新で遊び心のあるものや、カラフルで明るいデザイン性を感じられました。

そして、様々なインテリアブランドを見て、Svenskt Tennは、スウェーデンで最も有名で、伝統のある素晴らしいインテリアデザイン会社だとわかりました。

Svenskt Tenn で作品を展示できたこと、商品化して頂いたこと、そしてソファーにして頂いたことを本当に光栄に思います。

このような機会を与えてくださって、誠にありがとうございました。

 

宇都宮 琴音

 

大学院テキスタイルデザイン研究領域2年 鵜戸春花さん

 

 

Svenskt Tenn: https://www.svenskttenn.se/sv/utstallningar/ten-textile-talents/