2022年度短期交換留学生
報告レポート2
テキスタイルデザイン専攻 3年生から、短期交換留学の報告レポートが届きました。
堀木歩美(3年)
チェルシー・カレッジ・オブ・アート(イギリス・ロンドン)
期間:2022年9月~2023年2月
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・寮生活について
私は大学から電車で40分ほどの場所にある学生寮で生活しています。
寮はフラットシェアになっていて、フラットメイトとキッチンを共有しています。
フラットメイトは私を除いて7人います。出身はオーストリア、オランダ、アメリカ、台湾と様々で、それぞれの文化的な話をすると驚きや発見がありとても面白いです。
通っている学校も所属学科もそれぞれ異なり、したがって生活リズムが違うため、8人も住んでいるのに不思議とほとんどお互いに顔を合わせる機会がありません。月に一度、寮内でキッチンを綺麗に使っているかというチェックがあり、ペナルティとして発生する追加料金を回避するためみんなで掃除を行うチェック日の前の日が、唯一フラットメイト全員と顔を合わせる機会となっています。
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登校には地下鉄を使うのですが、気分が悪くなることもあり、1時間以内の徒歩移動であれば歩くようにしています。グリーンパーク駅から大学の最寄駅であるピムリコ駅までの道にバッキンガム宮殿があり、登下校時にその前を歩くのが日課となっています。
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ロンドン市内を歩いていると、ゴシック建築やバロック建築、煉瓦造りの建物と現代的なデザインのビルが景観の調和を保っていることが不思議で、とても魅力的に感じます。
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・授業について
今回の留学期間で私が参加した最初の課題はCMFデザインがテーマでした。
織、編、刺繍、プリントの中から学ぶ技法を選ぶことができたため、編を選択しました。予約をすれば技術的な講習を受けることができ、ニット部屋には毎日午後6時までニット専門の先生がいらっしゃるので、技術面での指導とても受け易い環境です。
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週に一度「tutor(チューター)」と呼ばれる、自身の考え方や作品の方向性を相談役の方と話す時間が設けられていました。チューターにプレゼンするかたちで進捗を話すため、今自分が何をしているのか、これからの一週間で何をしようとしているのかを見失いにくく、生徒にとって良いシステムだなと思いました。
棟内のラボには時間制限と人数制限が設けられており、自分の授業のタイミングと合わなかったため、寮の共有キッチンで夜な夜な糸染をしたことは多摩美での経験が活かされた良い経験でした。普段食べ物を扱う場所であることに配慮して、赤ワインと紅茶パックを使用しました。
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フィニッシュワークとして必ずしもモノが求められているわけではなく、その思考や実験、考察など、課題期間内で辿った過程をまとめることが求められていました。
作者が制作段階でインスピレーションを受けたもののうち、特に視覚的な情報(色、形、テクスチャ、ドローイング、写真など)が重要視されていおり、これまでの自身の制作に足りていなかったものをきちんと認識し、理解できた課題でした。
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課題説明をしてくださった先生は制作過程のことをよく「Story」と表現していました。物語の結句が起句・承句・転句を経てのものであるように、作品の背景にある作者の意図やインスピレーションを可視化し明確にしておくことの重要性が込められた言葉だったのではないかと今更ながらに感じています。
・学校外の生活(プライベート)について
週末は友人と美術館を巡ったり、舞台を観劇したりと、広く芸術を楽しんでいます。公園に行くだけでも誘ってくれるため、リフレッシュするために平日のお昼過ぎに出掛けることもあります。
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10月の第一週に行われた、UAL全体での留学生交流会で知り合った友人と出かけることが多いです。ファインアート専攻の学生と親しくなることが度々あり、プログラミングに長けている人、制作に金属加工を取り入れている人、陶器を専門に制作している人など出会う人によって分野が全く違い、会話を重ねるたびに刺激があり彼らのおかげで有意義な時間を過ごすことができています。
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