オスロ国立芸術大学(ノルウェー)
星 友貴


私はファッション・コスチュームデザイン学科に留学しています。
ノルウェーは北極に近いこともあり、夏は日の入りが9時頃で、現在は16時頃と極端に変化します。さらに気温も0度前後になってきました。風があまり吹かないので覚悟していた程寒さは感じません。オスロはノルウェーの首都ですが、街は東京ほど大きくなく、中心街、港、美術館など時間をかけずに移動できます。街中カラフルな西洋風の建物が建ち並んでいます。

オスロ国立芸術大学は3年制で1学年約15名ほどです。人数に対し施設がとても充実しています。ファッション関係の学部であることから、大きなアイロン台や、豊富な種類のミシンが完備されています。また、教室がとても広く、個人の机も用意されています。dyeing lab、weaving room、knitting roomもあります。

授業は最初に全体で課題説明があり、その後は基本的に週1.2回教授と個別でミーティングがあります。プレゼンテーションに向けてリサーチした内容や今後の進行について話し合います。ミーティング以外は自主制作です。全体での授業はノルウェー語で進められます。もちろん聞き取れないのですが翻訳したり教授や友達に聞いて理解しています。前半は素材についてのリサーチがメインで、サンプルとkeynoteを使用してプレゼンテーションしました。その際、日本で制作した作品の実物を披露したりしました。その後、本格的に服を作る課題が入ってきました。周りの学生に比べ衣服制作の経験が浅いことから何度も試作を繰り返し制作し形にしました。プレゼンテーションではプロジェクションマッピングなどを使用したり、ダンスを交えた表現をしている学生がおり、とても個性的で刺激を受ける時間でした。現在は最後の課題に向けてサンプルを作っている段階です。この留学の集大成となる作品なので最後まで気を抜かず取り組みたいと思います。

10月中旬の休暇は12日間ノープラン、バックパック1つで西海岸の方に旅に出ました。北欧はフィヨルドが有名なので山を登って上から見下ろしたり、日本語の情報がなく、英語の情報も少ししかないような島に訪れたりしました。写真や言葉では伝わらない包み込まれるような大自然や、とても親切にしてくれる地元の方々や仲間に感動と感謝を覚え、この先一生忘れる事のない旅をすることができました。この留学の機会を与えてくださった多摩美の方々や、オスロ国立芸術大学の方々、そして両親に感謝しつつ、日本で過ごす時間とは異なるこの環境で多くの事を経験し、大きく成長して帰国できるよう残りの時間も有意義に過ごして行きます。