卒業制作優秀作品

古園 沙絵

ねずみにひかれる

私はうつ病になった。うつ病は独りになったときに突然やってきて、気がつくとずっと落ち込んで、生きていることが苦しくなった。そんな時心の救いは飼っているネズミたちだった。身体が小さく寿命が短いながら、強く生きている。その姿を見て惹かれ、少しずつ生きたいと思えるようになった。身体の傷や病気から守るのが私たちにとっての細胞なら、私の心の苦しみから守る細胞のような存在はネズミたち。ネズミたちは心を守ってくれる私の細胞のようと思った。