瀬崎 杏里紗 記憶の迷宮 遺跡を巡る旅が好きで、私の頭にはかつて訪ねた場所が詰まった保管庫がある。私は時々記憶が複雑に絡みあう、この迷宮を彷徨い歩く。テキスタイルを学ぶなかで、特に型染めに強く惹かれ、卒業制作で取り組んだ。型を展開していく方法をとることで生じる模様を、どれだけ魅力的なものにできるか研究し制作。記憶という複雑で曖昧なものを題材とし、技法とかけ合わせることで、幻想的で混沌とした世界を表現した。